FC2ブログ

僕の可愛いおじさん 2話

え、な、何?
 「もっと欲しいか?」
こくこくと頷くと再び唇を重ね合わせ、水を飲まされる。益田はかあっと顔が熱くなる。
 「何だ、熱が上がったようだな、熱さましの頓服があるぞ、ついでに飲ませてやろう!」
上着のポケットから何やら紙包みを取り出し、口に含むと再度益田に飲ませた。
 「んーんっんっ」
益田は呻く。とんでもないほど下半身は張り詰め、榎木津にばれないようにとばかり願っている。それにしても、あの榎木津が下僕如きに乱暴だが、こうして世話をしてくれている。しかも口移しまでされて益田はパニックを起こしている。榎木津は益田を横たえて上から見下ろしている。
ああ、相変わらず綺麗な顔をしているなと思い乍ら益田は下から見上げていると、段々と眠くなって来た。薬のせいだろう。
 「え、榎木津さ・・・」
益田は精一杯の力を振り絞り榎木津の手を取る。
 「何だ?馬鹿オロカ」
掌をぎゅっと握り
 「僕が寝入るまでこうして居てくれませんか?」
イイぞ。と答える。
 「えのきづさ・・・」
意識が飛んだ。



益田が目を覚ますと、横にビスクドールが居た。人形は仰向けに寝転んで寝息を立てている。
ーーーしっかりと繋がれた手と手。ああ、そのまま寝てしまったんだなあ。
 「うにゃ?起きたのか?」
名残り惜しかったが手を離した。榎木津はむくりと起き出し、益田をじっと見つめて居る。
 「ええ、起きましたよ、お陰様で大分良くなりました。」
 「フン、薬が効いているからだ、どうだ、熱はあるのか、ちゃんと測れ。」
体温計を差し出されて益田は半身を起こして脇の下に挟む。
それにしてもーーー夢じゃなかったんだ、と益田は改めて目の前の麗人を見つめ乍ら思う。
 「お前、こんなもの読むのかいやらしい」
部屋の隅に置いてあるカストリ誌を数冊置いてあるのを見られた。やばい。榎木津が手にしている本の見出しは『若妻初めての性の告白』と書かれている淫らな女性の裸体が表紙だった。
 「そっそれは、カストリ誌にあんたの記事が載っているからですよ、ほら、ここの所に・・・」
確かに榎木津の記事が目当てで買った本だが、男の悲しい性質か・・・いやらしい記事まで読んでしまって居た。榎木津は半眼になり益田の頭の上を眺めていたが
 「ふうん、まあ、いいや」
本の積んである場所にほおり投げる様に置いた。
 「嫌ですか、僕がそんな本読むのは」
 「別に、普通の事だろう、寧ろ興味がない方がおかしいだろう」
 「あんたは読まないじゃァないですか」
 「何で僕がこんな低俗で下らない記事を読まなければいけないのだ、そんなにいやらしくは無いぞ、僕は」
スポンサーサイト



益榎 | コメント(0) | 2018/10/14 14:19
コメント

管理者のみに表示